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ドローン国家資格の経験者の定義とは?受講コースの判断基準を解説

ドローン国家資格における経験者の定義は国による一律の定めがなく、受講先の登録講習機関によって基準が異なります。一般的には民間資格の保有や10時間以上の飛行実績が目安となりますが、最終的な認定基準はスクールごとに個別の確認が必要です。

受講コースの選択で損をしないか迷っている方は、いきなり本講座を決める前に、まずはドローンの操縦体験から始めてみませんか。実機を実際に飛ばしてみることで、ご自身の現在の操縦感覚や適性を確かめた上で納得してコースを選べます。

目次

ドローン国家資格における経験者の定義と初学者との違い

無人航空機操縦者技能証明(ドローン国家資格)を受講する際、最初に直面するのが経験者と初学者のコース選択です。結論からお伝えすると、国土交通省による一律の明確な定義は定められておらず、最終的な受講資格の判断は講習を実施するスクールに委ねられています。まずは制度の枠組みと、講習区分による違いを把握していきましょう。

国による一律の経験者定義は存在しない

国の制度上、無人航空機を操縦した経験がある人を一括して経験者と認定する明確な規定はありません。国家資格の講習を実施する登録講習機関(国から認定を受けた民間ドローンスクール)が、国の指針をもとにそれぞれの受講資格を定めています。

多くの講習機関では、国土交通省のホームページに掲載されている講習団体の民間資格を保有していること、または一定時間以上の操縦経験があることを目安としています。しかし、同じ飛行経験であっても、A校では経験者として認められ、B校では初学者扱いになるというケースが起こり得ます。ご自身が経験者に該当するかどうかは、受講を検討している登録講習機関に直接確認することが必須となります。

経験者講習と初学者講習の違い

国家資格の取得講習は、経験者コースと初学者コースの2つに大別されます。両者の最大の違いは、修了までに求められる実地講習の受講時間とそれに伴う受講費用です。

経験者コースは、すでに基本的な操縦技術が身についていることを前提として設計されています。そのため実地講習の時間が大幅に短縮され、講習スケジュールが短く、受講費用も初学者コースに比べて安く設定されていることが一般的です。一方の初学者コースは、送信機(プロポ)の持ち方や基本的な飛行特性から丁寧に学ぶため、実地講習の時間が長く確保されており、その分だけ受講費用も高くなります。

比較項目 経験者講習 初学者講習
受講資格の目安 民間資格の保有、または10時間以上の飛行実績など(機関による) 飛行経験のない方、基礎から学び直したい方
実地講習時間 大幅に短縮される 規定の標準講習時間をすべて受講
受講費用の目安 講習時間が短いため比較的安価に設定される傾向 講習時間が長いため経験者より高額になる傾向
修了審査の基準 初学者と同一の実技基準で採点 経験者と同一の実技基準で採点

注意しなければならないのは、講習時間が短いからといって修了審査(実地試験)の合格基準が易しくなるわけではないという点です。修了審査は初学者も経験者もまったく同じ基準で採点されます。自身の操縦技術に見合わないまま費用面だけを理由に経験者コースを選んでしまうと、修了審査で合格できず、再受講や追加講習が必要になる場合があります。

経験者か初学者かを見分ける3つの判断基準

自分が経験者コースで受講できるかどうかを判断するには、客観的な条件を順序立てて確認していく必要があります。登録講習機関が経験者の判断基準として設定している代表的な要素は、民間資格、飛行ログ、各校の独自基準の3点です。

国土交通省HP掲載団体の民間資格を保有しているか

経験者と認められる最も一般的で明確な基準が、指定の民間講習団体が発行した技能証明証の保有です。国家資格制度が始まる以前から運用されていた民間資格のうち、国土交通省のホームページに掲載されていた講習団体が発行した資格証を提示することで、経験者としての受講資格を得られるスクールが多数を占めます。

ただし、民間資格であれば何でも良いわけではありません。受講を希望する機関が指定している団体の資格である必要があります。また、資格証の有効期限が切れている場合や、登録番号が確認できない場合は初学者扱いとなることもあります。民間資格をお持ちの方は、手元の資格証を発行した団体名と有効期限を確認し、受講希望のスクールで経験者対象として認められているかを照会してください。

10時間以上の飛行実績と飛行記録のログがあるか

民間資格を持っていない場合でも、無人航空機を10時間以上飛行させた実績があれば経験者として認められるケースがあります。この10時間という基準は、従来の航空法(空の安全を守るための基本的な法律)において操縦許可を申請する際の基礎的な目安として広く用いられてきた数値です。

飛行実績を経験者の証明とする場合、単に10時間飛ばしたと自己申告するだけでは不十分です。多くの場合、国土交通省の飛行日誌様式に沿った飛行記録(フライトログ)の提出が求められます。記録には以下の項目が客観的に残されている必要があります。

  • 飛行年月日および飛行場所
  • 操縦した無人航空機の登録記号や機体名
  • 飛行の目的および飛行形態(昼間、目視内など)
  • 離陸時刻、着陸時刻、総飛行時間
  • 操縦者の氏名

フライトログアプリのデータや手書きの日誌など、提出できる記録の形式は講習機関によって指定が分かれます。記録が不完全であったり飛行実績を証明できなかったりする場合は、初学者コースでの案内となることが一般的です。

受講先となる登録講習機関の独自基準や事前テストの有無

民間資格や10時間の飛行実績を満たしていても、受講前のスキルチェックや実技テストを必須としている登録講習機関が存在します。書類上は経験者であっても、実際の操縦技術が規定の講習時間で修了審査に合格できるレベルに達しているかをスクール側が確認するためです。

例えば、事前の操縦チェックで安定したホバリングやスクエア飛行ができないと判断された場合、初学者コースへの変更を提案されることがあります。受講生にとっても、無理に経験者コースに入って不合格を繰り返すより、初めから十分な実地練習を確保できる初学者コースを選んだ方が結果的に費用と時間を抑えられるためです。各スクールがどのような受講受け入れ手順を敷いているか、事前の問い合わせで確認しておくことが失敗を防ぐ鍵となります。

経験者コース選択で後悔しないための注意点とリスク管理

経験者コースは受講料を抑えられる魅力的な選択肢ですが、選択を誤ると逆に費用がかさんでしまうリスクを孕んでいます。安さだけを優先して安易に判断せず、発生し得る追加費用や自身の操縦感覚を慎重に見極めることが重要です。

実技審査で不合格になると追加費用が発生する仕組み

経験者コースを選ぶ最大の金銭的リスクは、修了審査で不合格になった場合の追加費用です。経験者講習では実技の練習時間が最低限に絞られているため、操縦の癖を直したり、国家資格特有の指定ルート飛行に慣れたりするための時間が非常に限られます。

もし修了審査で不合格となった場合、多くのスクールでは補講(追加講習)の受講費用や、再審査を受けるための再検定料が別途発生します。補講を数時間受けて再審査を複数回受けることになれば、初めから初学者コースを受講していた場合の総額を上回ってしまう事態にもなりかねません。経験者枠は合格が保証されているわけではないという前提を理解し、一発で審査に合格できる操縦精度があるかを冷静に判断する必要があります。

民間資格を持っていても初学者コースが推奨されるケース

民間資格を取得している方であっても、スクール側から初学者コースの受講を推奨される典型的なケースがあります。それは、資格取得から長期間にわたって実機を操縦しておらず、大きなブランクが空いている場合です。

国家資格の実地審査では、GPSや各種センサーによる位置維持機能(風に流されず自動でその場にとどまる機能)をオフにした状態での手動操縦(ATTIモード等)が求められる項目があります。民間資格を取得した当時は飛ばせていたとしても、数ヶ月から数年のブランクがあると、突風への対処や機首の向きに応じた舵の補正が直感的に行えなくなっていることが珍しくありません。長期間操縦から離れていた方は、短時間の経験者講習だけで審査基準に仕上げるのは難度が高いため、手厚く実技時間を取れる初学者コースを選択するのが確実な道です。

迷ったら操縦体験やスキルチェックを活用して適性を見極める

自分が経験者講習についていけるか不安なときは、机の上で悩み続けるよりも、受講前にスクールが開催している操縦体験会や事前相談に参加してみるのが最も近道です。多くのスクールでは、本受講の前にインストラクターの前で実機を操縦し、どちらのコースが適しているか診断してくれるサービスを提供しています。

実際にプロポを握って飛行させてみれば、自分の操縦感覚が現在どの程度通用するのか、審査項目をこなすのに十分な技術があるかをその場で専門家に判断してもらえます。無理に独力でコースを決めて追加料金のリスクを抱え込む前に、まずは気軽に体験や相談を利用し、納得のいく状態で受講プランを確定させましょう。

ドローン国家資格の経験者枠に関するよくある質問

受講コースの選択にあたり、多くの受講検討者が抱く疑問をQ&A形式でまとめました。判断に迷った際の参考にしてください。なお、受講条件や費用体系は改定される可能性があるため、最新の正確な情報は国土交通省の公表資料や各登録講習機関の案内をご確認ください。

民間資格があればどのスクールでも必ず経験者として受講できますか?

必ずしもすべてのスクールで経験者として受講できるとは限りません。国家資格における経験者の認定基準は登録講習機関ごとの裁量に委ねられているためです。スクールによっては、特定の管理団体が発行した民間資格のみを対象としている場合や、民間資格の有無にかかわらず事前のスキルチェックで操縦技量を確認した上で受講コースを決定する場合があります。受講を希望するスクールに事前に保有資格の名称と発行団体を伝え、経験者枠の適用が可能か直接確認してください。

10時間以上の飛行時間はどのように証明すればよいですか?

国土交通省が推奨する飛行日誌の書式、またはそれに準じる項目(飛行日時、場所、機体情報、飛行時間、飛行形態など)が記載されたログの提示が求められます。スマートフォン等のフライトログアプリの記録画面や、手書きの飛行記録日誌などが有効な証明書類となります。ただし、求められる記録の細かさや証明書類の形式は登録講習機関によって異なるため、申し込み前に提出可能なログの形式をスクールへ確認しておくことが推奨されます。

ブランクが長い場合はどちらのコースを選ぶべきですか?

操縦から長期間離れている場合は、初学者コースでの受講を強くおすすめします。民間資格をお持ちでも、ブランクによって繊細な舵の操作感覚が鈍っているケースが多く見られます。国家資格の実地講習ではセンサーオフでの安定飛行などシビアな技術が要求され、経験者コースの限られた講習時間内では感覚を取り戻しきれず、修了審査で不合格になってしまう恐れがあります。余分な補講費用を発生させないためにも、操縦に少しでも不安があるなら初学者コースを選ぶのが賢明です。

自分が経験者に当てはまるか分からないときはどこに問い合わせればよいですか?

受講を検討している各登録講習機関へ直接問い合わせるのが最も確実です。受講資格の認定ルールはスクールごとに異なるため、ご自身の操縦歴や資格の有無を伝えて相談することで、最も損のないコースを案内してもらえます。制度全体の一般的な要件や航空法に関する基礎的な疑問点については、国土交通省の無人航空機ヘルプデスクへ確認することも可能です。

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