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FPVドローンの法律と規制を解説!目視外飛行申請と電波法手続きの基本

FPVドローンの飛行には航空法と電波法という2つの法律が密接に関係しており、屋外でゴーグルを装着して飛ばす場合は原則として目視外飛行の許可承認申請が必要です。また、映像の遅延が極めて少ない5.8GHz帯の電波を使用する際は、電波法に基づき適切な無線従事者免許の取得と無線局の開局手続きを行わなければなりません。

法律の手続きが複雑で何から始めればよいか迷っている方は、まずはドローンの操縦体験に参加して実機の感覚を確かめてみませんか。いきなり機体を購入したり資格講習に申し込んだりする前に、実際の操作感や適性を体験してみることで、自分に必要な手続きや目標が明確になります。

目次

FPVドローンに関係する2つの主要な法律と基本ルール

FPVドローンを安全かつ適法に楽しむためには、まず航空法と電波法という2つの法律の役割を正しく理解することが結論となります。FPV飛行は一般的なドローン飛行と異なり、機体からリアルタイムで映像を受信しながら操縦するため、守るべき法規制が多岐にわたるためです。

ゴーグル着用は航空法上の目視外飛行に該当する

FPV(First Person View:一人称視点)飛行では、モニターや専用ゴーグルを見ながら機体を遠隔操作します。この操縦スタイルは、航空法において「目視外飛行(機体を直接目で確認できない状態で行う飛行)」とみなされます。

重量100g以上のドローンを屋外で目視外飛行させる場合は、国土交通省が定める特定飛行に該当します。そのため、飛行を開始する前にあらかじめ国土交通大臣へ飛行の許可・承認申請を行い、審査を通過しておく必要があります。資格の有無にかかわらず、申請なしで屋外の目視外飛行を行うことは法令で禁じられています。

100g以上の機体を屋外で飛ばす際の機体登録制度

航空法に基づき、屋外を飛行させる重量100g以上の無人航空機は、すべて国への事前登録が義務付けられています。この登録制度は、事故発生時の所有者把握や安全性の確保を目的として運用されている仕組みです。

登録を行わずに屋外で100g以上の機体を飛行させた場合、航空法違反に問われます。登録手続きが完了すると機体ごとに固有の登録記号が発行されるため、機体に記号を表示したうえでリモートID(機体の識別情報を電波で発信する機能)を搭載して飛行させる必要があります。

5.8GHz帯の利用には電波法に基づく免許と開局が必須

FPVドローンで広く普及している5.8GHz帯の電波は、長距離でも映像の遅延が少ないという大きな利点を持っています。しかし、この周波数帯を日本国内で無許可のまま発信することは電波法で厳しく規制されています。

5.8GHz帯の電波を発信するためには、操縦者本人が所定の国家資格である無線従事者免許を保持しているだけでは足りません。使用する送信機器の適合証明を確認し、総務省に対して無線局の開局申請を行い、無線局免許状の交付を受けてから運用する必要があります。

FPVドローン飛行に必要な手続きを決める3つの判断基準

FPVドローンを始めるにあたり、どのような申請や資格が必要になるかは操縦者の目的や環境によって大きく3つに分かれます。ご自身がどのパターンに当てはまるかを確認することで、無駄な手続きを避け、最短で準備を進めることが可能です。

以下の表は、利用環境や電波の種類による法的手続きの違いをまとめた一覧です。

利用シーン・電波帯 必要な無線資格 無線局開局手続き 航空法の許可承認申請(100g以上)
趣味・個人利用(5.8GHz帯・屋外) 第四級アマチュア無線技士以上 必要(アマチュア局) 必要(目視外飛行のため)
業務・動画収益化利用(5.8GHz帯・屋外) 第三級陸上特殊無線技士以上 必要(陸上移動局) 必要(目視外飛行のため)
屋内飛行(ネット等で囲まれた完全屋内) 電波帯に応じた免許が必要 電波帯に応じて必要 不要(航空法の対象外)
2.4GHz帯等の技適認証機器(屋外) 不要 不要 必要(目視外飛行のため)

趣味での個人利用か業務や動画収益化目的か

最初に確認すべき基準は、ドローンを飛ばす目的が純粋なホビーか、それとも業務や営利活動に関わるかという点です。電波法では、目的によって取得すべき無線従事者免許の種類と開局する無線局の区分が完全に分かれています。

純粋な趣味として個人の範囲で楽しむ場合は、アマチュア無線の枠組みを利用します。一方で、企業のプロモーション動画撮影、点検業務、YouTubeなどの動画プラットフォームでの収益化を目的とした飛行では、アマチュア無線の電波を使用することができません。営利目的が含まれる場合は、必ず業務用の無線区分で手続きを進める必要があります。

屋外での飛行か航空法の対象外となる閉鎖された屋内施設か

次に確認すべき点は、フライトを行う場所が屋外か屋内かという点です。航空法における無人航空機の規制は、基本的に屋外の空域を対象として設計されています。

四方を壁や天井、ネットで完全に遮断された閉鎖的な空間(体育館、倉庫、専用のドローン屋内練習場など)は、航空法上の空域に該当しません。そのため、100g以上の機体であっても、屋内であれば目視外飛行の承認申請や機体登録を行わずに飛ばすことが可能です。ただし、電波法は屋内外を問わず日本国内全域に適用されるため、5.8GHz帯を使用する場合は屋内であっても無線免許と開局手続きを省略することはできません。

5.8GHz帯の高画質通信か免許不要な2.4GHz帯通信か

3つ目の基準は、機体とゴーグル間の通信に使用する電波の周波数帯です。FPVシステムにどの周波数帯を採用するかによって、無線手続きの要否が決定します。

レース用ドローンや本格的なFPV撮影で主流となっている5.8GHz帯は、高画質かつ超低遅延で映像を伝送できる反面、無線免許と開局が欠かせません。一方で、一般的な空撮ドローンに搭載されている2.4GHz帯やWi-Fi規格などの技適マーク(技術基準適合証明)付き送信機であれば、無線従事者免許を取得することなく手軽に運用できます。自分の飛ばしたい機体がどちらの通信方式を採用しているか、購入前に機器の仕様を十分に確かめてください。

5.8GHz帯を安全に運用するための無線資格と申請窓口

FPV飛行で5.8GHz帯を扱う場合は、操縦目的に合った正しい無線従事者免許を取得し、国が指定する公的窓口で手続きを完了させることが不可欠です。法令違反を防ぐためにも、資格の種類と管轄窓口の関係を正確に把握しておきましょう。

アマチュア無線技士と陸上特殊無線技士の違い

FPVドローンで利用される無線資格には、趣味用のアマチュア無線と業務用の特殊無線技士の2種類が存在します。

個人的な趣味としてレースやフリースタイル飛行を行う場合は、「第四級アマチュア無線技士」以上の免許を取得します。アマチュア無線は金銭的利益を伴わない個人的な通信に限定された電波帯であるため、趣味以外の用途では使用できません。一方、業務での点検や空撮、動画配信による広告収入を目的とする場合は、「第三級陸上特殊無線技士」以上の資格が必要です。用途を誤ってアマチュア局の電波を業務で使用すると電波法違反に該当するため、運用の目的に合わせて資格を選択してください。

無許可運用に科される電波法違反の罰則

無線従事者の免許を持たずに電波を発信したり、免許を持っていても無線局の開局手続きを行わずに運用したりする行為は、電波法違反という重大な違法行為になります。

電波法に違反して無免許・無開局で無線局を開設・運用した場合、懲役や高額な罰金などの重い刑事罰が科される対象となります。特に海外通販サイト等で販売されている未認証のFPV用送信機器は、国内の技術基準を満たしていないケースが多いため注意が必要です。電波は公共の財産であり、航空無線や防災無線などの重要インフラに混信を与える危険性があるため、必ず正規の手順を踏んで運用しなければなりません。

国土交通省DIPSと総務省総合通信局への申請窓口

FPVドローンを飛行させるために必要な各種手続きは、それぞれ管轄する省庁のオンラインシステムや地方支分部局に対して行います。

航空法に関する手続きは、国土交通省が管轄するオンラインシステム「DIPS(ドローン情報基盤システム)」を利用します。機体登録の手続きや、目視外飛行を行うための飛行許可・承認申請はすべてこのシステム上で行うことが可能です。一方、電波法に関する無線局の開局申請や変更手続きは、総務省の地方支分部局である各地域の「総合通信局」に対して申請書を提出します。どちらか一方の申請だけでは適法にならないケースが多いため、両方の窓口で確実に手続きを完了させてください。

複雑なルールで迷ったときは操縦体験から始めるステップ

航空法や電波法の手続きが複雑で何から手を付ければよいか分からないときは、机の上での勉強を一人で抱え込まず、まずはドローンスクールの無料操縦体験などに足を運んでみることが解決への近道です。実際に機体へ触れ、インストラクターから直接話を聞くことで、頭の中の疑問が一気に解消されるためです。

手続きの前に実機操作の楽しさと適性を知る

法令や申請の手順を調べるうちに、「自分にはハードルが高すぎるのではないか」と不安を感じ、挑戦を先送りにしていませんか。しかし、実際にドローンを自分の手で飛ばしてみると、操縦の面白さや操作の難易度が肌感覚で理解でき、モチベーションを保ちやすくなります。

高額な資格取得コースへの受講をいきなり決断する必要はありません。まずは短時間の操縦体験を通じて、操縦に対する適性や「本当にこの趣味・仕事を続けたいか」という実感を得ることが、確かな第一歩となります。

操縦体験を通じて自分に必要な機体と資格を整理する

スクールの操縦体験では、知識を持った専門スタッフに自分のやりたいフライト内容を直接相談できるという大きなメリットがあります。

「自分がやりたい飛行には国家資格が必要なのか」「2.4GHz帯の市販機で十分なのか、5.8GHz帯の本格的なFPV機器が必要なのか」といった判断は、独学よりも現場のプロに相談する方がはるかに明確になります。自分の目的に適した最短ルートを把握してから手続きを進めれば、不要な資格講習に費用を払ったり、機体の選定を誤ったりするリスクを避けることができます。

あわせて、FPVドローンのビギナー講座についても解説しています。

FPVドローンの法律と資格取得に関するよくある質問

FPVドローンを始めるにあたり、多くの方が抱きやすい疑問や不安について回答します。ルールを正しく整理し、安心してフライトを始められる状態を整えましょう。

室内で飛ばす場合も航空法の許可や無線の免許は必要ですか

ネット等で周囲が完全に仕切られた室内であれば航空法の対象外となるため、目視外飛行の承認申請や機体登録は不要です。ただし電波法は屋内外を問わず適用されるため、5.8GHz帯を使用する場合は室内であっても無線従事者免許と開局手続きが必須となります。免許なしで飛ばしたい場合は、技適付きの2.4GHz帯などを採用した小型のトイドローンを使用してください。

自分の機体にどの無線資格が必要か見分ける方法はありますか

機体に搭載されている映像送信機(VTX)の取扱説明書や製品仕様を確認してください。使用周波数が「5.8GHz」と記載されている場合、ホビー用途なら第四級アマチュア無線技士、収益化や業務用途なら第三級陸上特殊無線技士が必要です。一方、一般的なトイドローンなどで「2.4GHz(技適マーク付き)」と明記されている製品であれば、無線免許を取得せずに操縦可能です。

申請手続きが難しそうで不安ですが独学でも進められますか

国土交通省のDIPSや総務省の電子申請システムを利用すれば、独学で申請を完了させることも可能です。しかし、申請書の記載基準や提出書類の準備には専門知識が求められるため、書類不備で受理に時間がかかるケースも少なくありません。手続きに強い不安がある場合は、登録講習機関(ドローンスクール)の操縦体験や説明会でサポート体制を確認し、専門家の助言を得ながら進める方法が確実です。

ドローンの国家資格を取得すれば電波法の手続きも免除されますか

無人航空機操縦者技能証明(一等・二等国家資格)を取得しても、電波法の手続きが免除されることはありません。国家資格は航空法に基づく操縦技能を証明する制度であり、電波法を管轄する総務省の制度とは完全に独立しています。そのため、国家資格を保有していても、5.8GHz帯の機器を使用する際は別途、無線従事者免許の取得と無線局の開局手続きを行わなければなりません。

目次
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